HEALTH
日本人女性には貧血が多い!その理由は?
貧血状態になるとクラクラ、ふらふら、めまいなど…とても辛いですよね。 もしかしたら貧血を経験したことのない方からしたら、貧血くらいで大げさ…と思う方も多いかもしれません。 ですが、貧血は放っておくと危険な症状。 貧血って女性に多いと思ってらっしゃる方も多いと思いますが、それは事実です。 近年日本人女性の貧血は増加しており、成人した<span style="color: #d02a6c;">日本人女性の4人に1人が貧血予備軍</span>と言われています。
貧血と言うと「貧血」と言う病名だと思われている方もいるかもしれませんね。
でも実は、貧血とは何かの病気や乱れた生活習慣の結果、血液中の赤血球、またはヘモグロビン量が正常より少なくなった状態の総称の事で診断名になる事はありません。
ヘモグロビンは血液内に取り込まれた酸素を体の隅々まで運ぶ役割を果たしている為、ヘモグロビンが不足すると体のあらゆる部分が酸欠状態になり、ふらつきなどの症状が現れます。
このような状態の事を貧血症状と呼び、この状態を引き起こす原因は様々考えられます。
その中でも耳にする機会が多いのは鉄欠乏性貧血ではないでしょうか?
これは、体内のヘモグロビンが不足し11g/di以下になると鉄欠乏性貧血と診断されます。
他にも、出血性貧血、溶血性貧血、悪性貧血、再生不良貧血など様々な状態の貧血があり、その中には子宮筋腫やがん、白血病など様々な病気が隠れている事があります。
ではなぜ貧血は女性に多いのでしょうか?次のようなことが挙げられます。
●月経による貧血
まず挙げられるのは、月経による貧血です。
女性にとってはとても大切な役割のある月経ですが、生理中は経血を体の外に排出する必要がある為、体の血液が子宮に集まります。この影響で脳への血液供給量が少なくなり貧血症状になりやすいと言われています。
また、生理不順、過多月経、子宮筋腫、子宮内膜症など婦人科系の疾患がある場合、経血量が通常より多い場合も貧血症状になる可能性が高くなります。
●ダイエットによる貧血
食事制限をするなど偏った食生活になる事で、鉄分が不足し貧血状態なりやすくなります。
また、糖質や脂肪の摂取を極端に減らすとタンパク質がエネルギー源として消費され、貧血を引き起こす事があります。
●妊娠、出産、授乳による貧血
妊娠中や授乳期は赤ちゃんの成長に必要な栄養の供給で多くの鉄分が失われます。
また、出産時には出血を伴うため貧血になりやすくなります。
このように、女性は貧血になりやすい条件が揃っており、潜在的な予備軍も含めると4人に1人が貧血と言われています。
急に立ち上がった時にくらっとしたことありませんか?
これを脳貧血と言います。一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
これは貧血と名前がついていますが、実は根本的に違います。
脳貧血とは「起立性低血圧」と呼ばれる症状であり、低血圧の一種です。
症状が貧血に似ている事から脳貧血と呼ばれていますが、ヘモグロビンや白血球の減少で症状が出るのではなく、脳へ運ばれる血液の循環が一時的に悪くなる事で起こる症状で、自律神経の乱れから起こると言われています。
貧血と症状がとても似ているので、正確に判断するためには病院を受診し、先生に相談してくださいね。
めまいがするので「貧血かも…」と市販の鉄材を飲んでいたのに全く良くならず、病院で診察してみたら低血圧だった、という事もあるようです。
貧血状態になると多く現れる症状は以下になります
・めまい、立ちくらみ
・耳鳴り
・動悸・息切れ
・倦怠感
・食欲減退
・顔色が悪い
・頭痛
・イライラする
・肩こり
また、鉄欠乏性貧血では症状が進むと氷などの固いものを大量に食べたくなったり、舌の表面がツルツルになって酸味がしみるようになったりと、色々な症状が現れます。
貧血の疑いがある場合は、まずは病院へ行って検査してくださいね。
もしかしたら重大な病気が隠れている事も考えられます。
そして、体内に鉄分を十分に補給するため、病院で処方されるお薬を指定の期間しっかりと服用してください。
しっかりと服用する事が貧血の改善への近道です。
また、貧血を起こさないために重要なのがバランスの良い食事をとる事です。
特に貧血の女性は朝ごはんを食べない事が多いようですが、3食規則正しくバランスの良い食事を心がけてくださいね。
そして、日々の食事に鉄分が豊富な食材を取り入れ、鉄分補給をする事をおすすめします。
鉄分にはヘム鉄と非ヘム鉄というものがあり、特にヘム鉄の方が吸収されやすいと言われています。
鉄分が多い食材と言えばほうれん草や小松菜をまず思い浮かべますが、意外な事にこの二つの食材は非ヘム鉄なので吸収されにくい鉄分に分類されます。
ですが、非ヘム鉄でもヘム鉄やビタミンCと一緒に摂取すれば相乗効果で吸収力が高まると言われているので、是非意識して摂取して下さいね。
<ヘム鉄の含まれる食材>
赤肉
レバー
青魚 など
<非ヘム鉄の含まれる食材>
ほうれん草
小松菜
貝類
ひじき など
もし、食事で十分に摂取するのが難しいようであればサプリメントで補う事もいいかもしれません。様々な鉄分のサプリメントがありますが、鉄分の吸収を高める効果のある葉酸やビタミンB12が含まれているものをおすすめいたします。
女性なら誰でもなる可能性のある貧血ですが、普段の生活を少し改善する事で症状が良くなる事もあります。
毎日バランスの良い食事、規則正しい生活を心がけて貧血を改善していきましょう。
どうしても良くならない場合は、自己解決せずにお医者様に相談してくださいね。